コロナによりリモートワークの実施率が急激に伸びましたが社内教育をどのように行っていますか。同じようにリモートで研修を行っているという企業も多いと思います。
特に売り上げが落ちた企業など労働者の雇用を維持するために「雇用調整助成金」の対象になった社内での教育訓練を実施している企業も多いはずです。
研修を行うときに便利なアプリと言えばGoogle Classroomです。今回はリモートで社内研修を行うときに必須となる機能を紹介していきます。
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Google Classroomとは
ネット上にクラスを作成して生徒を招待して参加してもらい課題の配信から提出までを管理するツール。課題を一括で配布して各生徒の進行をチェックして採点を行うことができます。
提出された課題を確認して各生徒にフィードバックを行うことが可能です。先生と生徒の間で質問や投稿なども行えコミュニケーションを図る仕組みも備えています。
ClassroomはGoogleのアカウントを持っていれば課題を配布する側(講師)、課題を提出する側(生徒)どちらも無料で利用することができます。今回、企業のリモート研修という形なのでGoogleWorkspaceを使っていることが前提となります。別途追加の費用等はかかりません。
教育機関の方は無料のGoogle Workspace for Educationに入っていれば同じく費用かからずClassroomを利用することが可能です。
Google Classroomの使い方
Google Classroomの基本的な使い方の流れは
①「クラスをつくる(先生)」
↓
②「生徒を招待する(先生)」
↓
③「課題を配布する(先生)」
↓
④「課題を提出する(生徒)」
↓
⑤「採点する・フィードバック(先生)」
という手順で進めていきます。
この一連の流れの中で質問などを行い講師と生徒間のコミュニケーションを図りながら進めていきます。
Classroomを利用する上での利用制限
今回、Google WorkspaceでのClassroomの利用を説明していきますが無料の個人アカウントでも利用ができますが一部制限があり使える機能が違います。無料アカウントで利用を考えている場合は確認ください。
Google Workspaceで利用する場合はクラスのメンバーが1000人参加できますのでよほどの大企業でなければ問題はないと思います。中小企業なら通常の使い方ならClassroomの利用制限に引っかからないと思いますがヘルプページで一度、ご確認ください。
Google のClassroomのヘルプページのリンクです。
スマホアプリのインストール
Classroomの利用はおもにパソコンで利用することが多いと思いますがスマートフォンアプリもあります。アプリは課題提出以外にも質問等する時に役立つのでインストールしておくといいでしょう。
QRコードカメラアプリからインストールする際に利用ください。
その他にテレビ会議を行う場合ビデオ通話アプリ「Meet」が必要になりますので合わせてインストールしましょう。
①クラスの作成
それでは基本となるクラスを作成していきます。(事前にGoogle アカウントにログインをしてください。)
「グーグルアプリ」ボタンをクリックして下の方にスクロールしていくと「Classroom」が表示されますのでクリックします。
クラスの作成は「+」をボタンをクリックします。
最初に「Classroomを学校で利用しますか」と質問されます。
学校で使用する場合は先生も生徒も「無料のGoogleアカウント」や「Google Wrokspace」を使用してClassroomを利用することができません「 Google Workspace for Education 」を利用してくださいとメッセージが表示されます。
今回、法人もしくは一般の利用なので「上記の内容を読み理解したので…」に①チェックを入れて②「続行」をクリックします。
①「クラス名(必須)」を入力して②「作成」ボタンをクリックします。
他は必須ではありませんが
クラスを部署ごとに分ける場合はセクションに部署名を入力します。
「科目」はクラス名に対して科目ごとに分けたい場合などに入力します。
「部屋」は使い方の一例として実際に使う場所やMeetなどのビデオ通話のURLを入力したりします。
クラスを一目でわかりやすくするためにクラスの背景画像を変更します。
①「カスタマイズ」から「写真アップロード」をクリックします。
写真をドラッグアンドドロップします。
クラスの完成です。
②クラスに生徒を招待する
作成したクラスに生徒を招待していきます。
①「メンバー」タブをクリックして「招待する」をクリックします。
「名前かメールアドレスを入力します」に参加する生徒の名前を入力します。
企業の場合、部署ごとのアドレスもしくは全社員配信用のグループアドレスを作成していると思いますので一人一人登録しなくてもグループアドレスから登録することも可能です。
生徒側は招待メールが届いたら「参加」をクリックして参加します。
招待方法ですが招待リンクも使えます。
先ほどの手段だといきなり招待メールが生徒側に届きます。事前に招待メールが届くことのお知らせが必要ですが「招待リンク」を使えば、今回の研修の背景などの説明文を書いてメール文に招待リンクを貼りつけて参加者の招待を行えます。
③課題を配布する
クラスに生徒を招待したら次に生徒に対して課題を配布します。
課題の作成方法は「①授業」タブをクリックして「②作成」をクリックします。
作成方法は「課題」と「テスト付きの課題」の二通りあります。
まずは「課題」の作成方法から確認していきます。
「①タイトル」を入力して「②課題の詳細」を入力します
例として①に情報セキュリティ基礎講座 ②添付資料の情報セキュリティ基礎講座.pdfを確認してパスワード管理について意見を述べよ。提出は「ドキュメント」を使って提出すること
資料の配布方法は左から順に説明すると
・「Gooogleドライブファイルを追加」
ドライブ内にあるファイルを追加する方法によりドキュメントやスプレッドシートなどを配布する方法。
・「ファイルをアップロード」
ファイルを直接添付します。WordやExcelなどを添付する場合に使えます。
・「リンクを追加」
リンクを貼り付けてWEBなどを見てもらう方法になります。
・「Youtube動画を追加」
Youtubeの動画を確認して課題を行います。
・「あたらしいアイテムを追加」
ドキュメントやスライドなど新規ファイルを追加します。
「①対象」課題を配布する生徒を選択することができます。
「②点数」課題に対しての点数を付けることができます。
「①期限」課題に対して期限を設定します。
「②トピック」課題の分類を設定します。
「③ルーブリック」課題に対する評価基準を作成します。
以上が課題の作成方法です。
④課題を提出する(生徒)
課題が作成されると生徒側にメールが届きます。
生徒は「開く」をクリックして課題を行います。
今回の課題は「①提出はドキュメント」での提出を求められていますので「②追加または作成」をクリックしてドキュメントを提出します。
課題が終わりましたら「提出」をクリックして完了です。
⑤採点する・フィードバック(先生)
生徒から課題が提出されると「①提出済み」に人数が表示されます。「②課題を表示」をクリックして内容を確認します。
提出済みファイルをクリックすると内容を確認できます。
「①成績」課題に対する点数を入力してコメントがあれば「②限定公開のコメントを追加」をクリックして投稿します。生徒に返却する時は「③返却」ボタンをクリックします。
生徒側にメールで課題の点数が届きます。
次に「テスト付きの課題」
Google フォームを使ったテストを行うことができます。
Google フォームの使い方については以下のリンクから確認してください。
その他の機能
その他に「質問」を使って生徒に対して質問を行い意見を求めたりすることができます。「資料」は資料の配布のみ行うときに使用します。
「①ストリーム」に戻り「②」の入力フォームを使うとクラス全体に連絡事項を伝えることできます。
Meetを使ったオンライン研修の方法
Classroomはビデオ通話アプリMeetと連帯しています。初期状態ではMeetが連帯されていないので「設定」をクリックします。
画面を下へスクロールしていくと「全般」の項目にMeetリンク管理のなかにある「Meetのリンク生成」をクリックします。
ストリーム画面に新たにMeetのボタンが作成されました。生徒に時間帯に合わせて「参加」ボタンをクリックしてビデオ通話を行います。
※Google ClassroomとMeet 連帯機能について
ClassroomとMeetの連帯機能は「GoogleWorkspace for Education (学校用アカウント)」と「Google Workspace(組織用アカウント)」のみが利用できる機能です。
無料のグーグルアカウントの場合、Meetのリンク連帯機能は「Meetのリンクを作成、編集する権限がありません。管理者に権限の付与をいらいしてください。」と表示されて利用ができませんのでご注意ください。
Classroomの先生がGoogle Workspace で生徒が無料のグーグルアカウントの場合、Meetを有効にしてもMeetボタンは表示されません。無料アカウントの生徒がいる場合、Meetはカレンダーから予約するかMeetの会議の予約からリンクを生成してメールでリンクを配信する必要があります。
その他にGoogleWorkspaceの人が無料アカウントの人に参加してもらう場合、デフォルトの状態だと組織内のユーザーしか参加できないようになっていますのでClassroomの「クラス設定」を変更する必要があります。
講師の追加方法
リモート研修を行うときは複数の人が講師を担当することや提出物の採点作業の分担などを行う講師を追加することが可能です。
「①メンバー」をクリックして「②教師の招待」をクリックします。
「①教師のメールアドレス」を入力して「②招待する」をクリックします。
メールが届きます。「参加」をクリックして教師の設定が完了します。
最後に
リモートで研修を行う場合、人数が多いとなかなか誰が参加しているのか提出物の管理など講師側は手間がかかることばかりです。Classroomを使えば研修の手間がかかる作業を削減することができます。これから研修を考えている方は研修方法としてClassroomの利用を考えてみてはいかがでしょうか。