Windows Sandboxは、Windows 10 Pro以降のバージョンに組み込まれた、仮想化技術に基づく機能です。
このツールを活用することで、安全な環境内で不安定または潜在的に危険なアプリケーションを試験運用できるため、ユーザーは自信を持ってさまざまなアプリケーションをテストし、比較することが可能になります。
利用する際の大きな利点として、Windows Sandboxは使用ごとに初期状態にリセットされるため、作業が終了すれば行われたすべての変更が自動的に削除されます。
これにより、ホストシステムは常に清潔かつ安全に保たれます。
この機能は、ハードウェア支援の仮想化技術を駆使して、ホストOSとは独立した環境下で動作します。
簡単に言えば、Windows Sandboxは一時的なWindows環境を提供し、疑わしいアプリケーションやメール、添付ファイルなどをその環境内で実行しテストすることができます。
これは、本体のWindowsシステムに一切影響を与えずに行えるため、安全性が高いです。
特に、怪しげなファイルを開く必要がある場合には、Windows Sandboxの活用が推奨されます。
この記事では、Windows Sandboxの設定方法と使用手順について解説します。
Windows サンドボックスをインストール
Windows サンドボックスの設定方法と使い方は以下のとおりです。
Windows 10 Pro/Enterpriseのバージョン1903以降を使用していることを確認します。また、BIOSで仮想化機能が有効になっていることを確認します。
次に「スタート」メニューから「設定」を開きます。
「アプリ」をクリックして「オプション機能」をクリックします。
下へスクロールしていくと「Windowsのその他機能」の項目がありますのでクリックします。
「Windows サンドボックス」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
必要な設定が完了したら「今すぐ再起動」をクリックします。
Windows サンドボックスの起動
「スタート」メニュークリックしてすべてのアプリから「Windows サンドボックス」を選択して起動します。
初回の起動は時間が掛かります。
Windows サンドボックス内で必要なアプリケーションやファイルをインストールまたはコピー&ペーストします。ホストからゲストへのファイルのコピーは可能ですが、逆はできません。
あとはアプリケーションの動作や使い勝手を確認します。サンドボックス内ではMicrosoft Edgeなどの基本的なアプリケーションが利用できますが、ライセンス認証されていないため、一部の設定や機能は制限されます。
テストが終わったら、Windows サンドボックスを閉じます。閉じる前に確認ダイアログが表示されますが、[OK]をクリックします。サンドボックス内のすべてのデータや変更は削除されます。
さいごに
Windows Sandboxを使うと、簡単に安全なテスト環境を作成できます。
不安定なソフトウェアや危険なファイルを試すことができます。
ある意味、簡単に使い捨てのWindows環境を作れます。
便利な機能なので、ぜひ活用してみてください。