普段の生活でもポップやチラシなどに付いていることが多くなったQRコード。お店でお会計する時やビジネスの場での活用も多くなりました。
もともとQRコードは工場でカンバンの生産効率を上げるために開発された経緯もあり誤り訂正機能が付いています。
誤り訂正機能とはQRコードの一部が損傷した場合でもデータを読み取ることができる機能になります。
今回、エクセルで「誤り訂正機能」の設定方法とQRコードがどこまでよごれや破れても認識できるのかを調べていきます。
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誤り訂正機能の設定方法 エクセル
普段、エクセルでQRコードを出力している方も「誤り訂正機能」をどうやって変更するのかわからない方も多いかと思います。
基本的な設定方法は「Microsoft BarCode Control 」のプロパティで設定を変更できます。
データの確認をクリックすると
4段階の設定があります。
今回のテーマ「どこまでよごれや破れても認識できるの?」の答えのひとつにもなりますが訂正能力は下の通りです。
「0-誤り訂正レベルL」 約 7%
「1-誤り訂正レベルM」 約15%
「2-誤り訂正レベルQ」 約25%
「3-誤り訂正レベルH」 約30%
訂正能力を上げれば上げるほどデータのサイズは重くなる特徴もあります。
「0-誤り訂正レベルL」と「3-誤り訂正レベルH」を比べた場合、明らかに「3-誤り訂正レベルH」の方が画像サイズが大きくなり模様も細かくなっています。
誤り訂正機能は「1-誤り訂正レベルM」が一般的に利用するケースが多いそうです。
(エクセルで出力するQRコードのデフォルトは「1-誤り訂正レベルM」です。)
工場など汚れる可能性が高い場所では「3-誤り訂正レベルH」の選択がよさそうです。
QRコードの認識率の違いを確認していく
実際にQRコードをよごしてチェックするのは難しいのでQRコード内に棒線をいれてどこまで太くしても認識できるのかチェックしていきます。
(認識のチェック方法はiPhoneでカメラ機能でQRコードをチェックしています)
最初は誤り訂正レベルが一番低いLに設定して0.5ptの棒線を入れてみました。
スマホのカメラで下のQRコードを認識してみてください。
問題なく文字が表示されます。
線を少しづつ太くしていくと2.25ptの太さまで文字が表示できました。
下記、画像の3ptの場合はQRコードが認識してくれません。
次に「誤り訂正機能を「M」の15%」にすると3ptの線が入っていても文字が認識できるようになりました。
「誤り訂正機能を「M」の15%」は4.5ptを認識、6ptにすると認識しなくなりました。
「誤り訂正機能を「Q」の25%」にすると6ptの線が入っていても認識ができるようになりました。
誤り訂正機能を「Q」の25%は6.75ptの線まで認識してくれました。
ただ、時々、QRコードが認識しない時があります。
いままでiPhoneでQRコードの認識チェックをしていましたがAndroidでスキャンしてみるとまだまだ線を太くしても認識してくれます。QRコードを読み取る機材によっても認識率は大きく変わりそうです。
最後に「誤り訂正レベル「H」30%」でチェックすると8.25ptまで認識しました。
かなり太い線が入っています。
誤り訂正機能の弱点 切り出しシンボル
QRコードに太い線が入っていても正しく認識してくれましたが、QRコードにも弱点があります。
QRコードの特徴でもある360°どの方向でも読み取りを可能にする赤枠3カ所の「切り出しシンボル」が汚れたり破損すると著しく認識率が悪くなります。
誤り訂正レベル「H」30%に設定、切り出しシンボルに線が入ると3.5ptの線でもQRコードが認識できなくなりました。
最後に
QRコードの誤り訂正機能をチェックしてみましたが訂正率を上げれば上げるほど認識率が高くなることがわかります。QRコードがよごれる可能性が多いところでは「誤り訂正レベル「H」30%」にした方がいいことがわかります。
ただ、QRコードには弱点、切り出しシンボルが汚れたり破損すると訂正率が悪くなります。基本的には汚したり破損しないように使っていくことが良いでしょう。
現在、QRコードは更に進化をして「IQRコード」も誕生し更に小型化して誤り訂正機能も50%もあるそうでう。
半分欠損しても読み取れるってかなりすごい感じがします。あとは「iQRコード」がエクセルやスプレットシートなどでも簡単に使えるようになってくれればと思います。
「0-誤り訂正レベルL」
「1-誤り訂正レベルM」
「2-誤り訂正レベルQ」
「3-誤り訂正レベルH」