Google Chromeは、世界で最も人気のあるブラウザの一つですが、その反面、メモリ消費量が多いという欠点もあります。
メモリが不足すると、ブラウザの動作が遅くなったり、フリーズしたりすることがあります。そこで、Chromeのパフォーマンスを改善するために、メモリセーバーという機能が導入されました。
この記事では、メモリセーバーの仕組みと設定方法、そして実際の効果について紹介します。
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メモリセーバーとは?
メモリセーバーとは、Chromeのバージョン110からデフォルトで有効になっている機能で、アクティブではないタブが使用しているメモリを解放することで、Chromeのメモリ消費量を抑える機能です。
アクティブではないタブとは、現在表示しているタブ以外のタブのことで、例えば複数のタブを開いている場合や、別のアプリに切り替えている場合などに該当します。
メモリセーバーが有効になっていると、アクティブではないタブは、メモリを解放し、アクティブなタブや他のアプリにメモリを優先的に割り当てられます。メモリが解放されたタブを再びクリックすると、少し読み込みに時間が掛かるデメリットもあります。
メモリセーバーの設定方法
メモリセーバーはデフォルトで有効になっていますが、オフにすることもできます。
・メモリセーバーをオンまたはオフにする
Chromeの右上の「︙」メニューアイコンをクリックし、「設定」を選択します。
左側の「パフォーマンス」をクリックします。
右側の「パフォーマンス」枠の「メモリセーバー」の右端にあるスライドスイッチをオンまたはオフにします。
サイトを常にアクティブにする
メモリーセーバーはオンにしていたいが、なかにはメモリーを開放されたくないサイトももあると思います。例えば、会社のWEBシステムなどが該当するとおもいます。
メモリセーバの設定で「常にアクティブにする」サイトを追加することもできます。
メモリセーバーを無効にしたいサイトのURLを控えます。
先ほどのメモリセーバーの画面で「追加」をクリックします。
常にアクティブにしたいサイトのURLを入力して「追加」をクリックして完了です。
メモリセーバーの効果はどれくらい?
メモリセーバーの効果は、開いているタブの数や内容によって異なりますが、一般的には、メモリ消費量が10~40%程度削減されると言われています。実際に、私が試したところ、以下のような結果になりました。
・テスト環境
Windows 11 Pro 64bit
Chrome 114.0.5735.110(Official Build) (64 ビット)
メモリ 16GB
・テスト方法
Chromeで10個のタブを開き、それぞれ以下のサイトにアクセスする。
Yahoo
Amazon
YouTube
Wikipedia
Netflix
Gmail
タスクマネージャーでChromeのメモリ消費量を確認する。
メモリセーバーをオンまたはオフにして、同じ操作を繰り返す。
・テスト結果
メモリセーバー オフ:960MB
メモリセーバー オン:730MB
減率:23.9%
この結果から、メモリセーバーはかなり有効な機能であることがわかります。
まとめ
Chromeのメモリセーバーは、アクティブではないタブが使用しているメモリを解放することで、Chromeのパフォーマンスを改善する機能です。デフォルトで有効になっていますが、オフになっている場合もありますので、ぜひ試してみてください。