企業において仕事の生産性を上げるために常に進化し続けるIT機器類を追い続けることも大事ですが、機器類を入れ替えによって古い機材が余ります。
廃棄する、売却するなどの手段はいろいろとありますが、長年ともに仕事の苦労を過ごしてきた相棒。できれば壊れるまで使い続けたいのが心情でしょうが仕事の生産性を考えると定期的なIT機器の入れ替えは必要なものです。
今回、古い機材iPadが余っている場合の有効活用法について一例を紹介していきます。
2021年iPad OS 15の登場により、iPad (第5世代)・iPad mini(第4世代)・iPad Air 2 アップデート対象外になりました。
対象外になってもまだまだ数年は使えますが、どんどん対応アプリが少なくなるとともに動作も満足がいかないものとなっていきます。
古いiPadのもう一度、光を当ててあげるためにはどのような活用方法があるのか考えたときに出た答えの一つがワンタッチ連絡ボタンという活用方法です。
2011年発売のiPad 2を久しぶりに動かすとホームページの閲覧もきつい状態で動作がもっさりしています。何よりも画面がRetinaディスプレイでないので映りがとても悪く感じます。
そこであまりスクリーン等をタッチする動作の必要性がない処理。ひと昔まえにあったamazonダッシュボタンならぬ、iPad ダッシュボタンを作成していきます。
例えば、備品や文具等の購買処理。物がなくなったら購買担当者へワンタッチで発注処理や受付業務で宅急便等を受け取った場合にいちいち担当者に連絡するのもひと手間です。ワンタッチで荷物が届いたことを連絡することことなどに使います。
今回はiPadのアプリ「ショートカット」でワンタッチ連絡ボタンの作成方法を紹介していきます。
自動化アプリ 「ショートカット」
iPadやiPhoneにはiOS13から複数の機能や一連の操作を自動化してくれるアプリ「ショートカット」が標準で搭載されています。iOS12の方はAppStoreからダウンロードしてください。
ショートカットのリンク

アプリを作成について
今回、古いiPadの有効活用ということなので「iOS12」で作り方を紹介していきます。
「iOS12」 と「IOS13以降」では、「ショートカット」のアプリの見た目が結構違いますので、もしiOS13以降の方はバージョン違いの差異がありますのでご注意ください。
メールアプリを使います。メールを設定するための情報が必要になりますので設定情報を確認してください。
iPad ダッシュボタンのつくり方
インストールした「ショートカット」アプリをタップします。

「ショートカットを作成」をタップします。

①「検束窓」に「メール」と入力します。
②「メール送信」をタップします。

「メール」の設定、「名前」、「メールアドレス」、「メールのパスワード」を入力して
「次へ」をタップします。

「受信メールサーバ」と「送信メールサーバ」の設定をして「次へ」をタップします。

①「送信元」のメールアドレスを設定します。
「宛先」は購買処理なので購買を担当している部署もしくは担当者のメールアドレスを入力します。
②「件名」にワンタッチで伝えたいことを入力します。
例えば 「コピー用紙発注お願いします。業務部」のように発注するものと発注部署を入力します。

①「作成シートを表示」をOFFにします。
これはワンタッチボタンを押したときにメール作成画面を表示するか表示しないのかの設定になります。例えば発注数量とかを入力してメール送信をしたい時はONにして作成します。
②「設定」ボタンをタップします。

①「名前」を変更します。今回はコピー用紙の発注なので「コピー用紙発注ボタン」とします。
②ワンタッチボタンをiPadのホーム画面に追加するために「ホーム画面に追加」をタップします。

「完了」をタップします。
(この画面でアイコンの色や種類を変更できます。)

画面に表示されている説明どおりに操作してアイコンをホーム画面に追加します。

あとは追加されたアイコンをタップしてワンタッチでメールが届くか確認してみましょう。
最後に
ワンタッチで発注を行うiPadダッシュボタンなら古いiPadでも処理速度も気にせず使うことができるでしょう。ただ、iPadのバッテリーとかすぐ切れる場合、共有で使うものは使いたい時にバッテリーがない状態がよくあります。
できれば発注する場所に電源の配線をして繋ぎっぱなしにした方がいい場合もあります。持ち出して使う場合は使い終わったら必ず充電するようにルールを決めた方がいいと思います。
今回、iPadでメール送信を使ってワンタッチボタンを作成しましたが、「メッセージ」アプリを使っての送信もできますので既読管理したい場合は「メッセージ」を使った方がいい場合もあります。
古いiPadも「ショートカット」を使えばアイデア次第でいろいろな仕事の効率をアップするアプリを作れますのでぜひ挑戦してみてください。