現場のITリテラシーを高めるための手引き

ITリテラシー向上にむけて

今回は、IT部門が現場のITリテラシーを高めることでデジタル化やDXを推進する方法について、高いITリテラシーがもたらすメリット、低いITリテラシーがセキュリティ問題に与える影響、IT担当者が現場のITリテラシーを高めるための行動指針について説明します。では、早速本題に入りましょう。

はじめに

デジタル時代の競争力を維持しようとする企業にとって、ITリテラシーの高い人材は最も重要なリソースの一つであります。

世界中の企業が、デジタル化の恩恵を最大限に享受するためには、ITに精通したスタッフを組織全体に配置することが必要であり、もはやIT部門だけでは十分でないことを認識する必要があります。

組織がデジタル化の可能性を十分に享受するためには、IT部門が、変化を理解し、実行するために必要なITリテラシーをスタッフに身につけさせる必要があるのです。

ITリテラシー向上にむけて

従業員のITリテラシーが高いメリット?

ITリテラシーが高いと、組織に様々なメリットをもたらすことができます。ITの知識が豊富であれば、業務にかかる時間が短縮され、使用するリソースも少なくなるため、効率性の向上と運用コストの削減につながります。

組織の生産性向上につながる

さらに、ITリテラシーが高いITチームは、潜在的なセキュリティリスクを発見し、組織のデータを保護するための安全策を講じることができるため、組織のセキュリティ向上にも役立ちます。

セキュリティ向上にも役立つ

また、ITリテラシーが高ければ、組織の顧客満足度を高めることができます。なぜなら、自分のデータが保護されていると感じ、カスタマーサービスへの問い合わせが効率的に処理されていると感じた顧客は、将来その組織を再び利用する可能性が高くなるからです。

顧客満足度向上に役立つ

ITリテラシーが高い組織

ITリテラシーの低さは、セキュリティの問題

ITリテラシーの低さは、組織のセキュリティに非常に悪い影響を与える可能性があります。なぜなら、ITリテラシーの低いITチームは、潜在的なセキュリティリスクを発見できない、あるいはセキュリティリスクが発生した場合に適切な対処ができない可能性が高いからです。

その結果、悪意のある者が組織のデータや機密情報にアクセスできる可能性が高くなり、データの盗難や情報漏えいにつながるおそれがあるのです。また、ITリテラシーが低い組織は、ITリテラシーが高い組織に比べて悪用されやすいと考えられるため、悪意ある行為者に狙われる可能性が高くなります。

セキュリティ

現場のITリテラシーを向上させるには?

どのような分野であれ、ITリテラシーを向上させることは、テクノロジーを基盤とする現代社会で競争力を維持し、成功するために不可欠です。

ITリテラシーの向上には、さまざまな方法があります。

ITリテラシーを向上させる最もシンプルで効果的な方法の1つは、コンピュータの知識をレベルアップさせることです。

チュートリアルや資格取得コースなどのオンラインリソースを活用したり、ワープロや表計算、各種コンピュータプログラムなど、最新のコンピュータアプリケーションの講習を受けたりすることで、ITリテラシーを向上させることができます。

ITリテラシーを高めるもう一つの方法は、利用可能な技術的なツールをどんどん活用することです。

とくに組織内のアーリーアダプター(流行に敏感で、自ら情報収集を行い判断する層)に率先して、モバイルテクノロジー、ソーシャルメディア、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、そしてそれらの分野での応用について十分に理解してもらい組織内にツール便利さを啓蒙してもらうことです。

最後に、ITリテラシーが低いからと言ってITを使わない・使わせない、先入観で高齢者はITが使えないという事は切り捨ててください。

ITは習うより慣れることが重要です。

新しい技術を使いこなし、理解することは大変な作業です。しかし、大切なのは「学ぶ」ことよりも「慣れる」ことなのです。

どんなに熟練した技術者でも、慣れないものを前にすると、怖気づくことがあります。

この不慣れなことにどう対応するかで、人は大きく変わるのです。知識やトレーニングは有益ですが、最も重要なのは新しい技術に慣れること、時間をかけてテクノロジーに慣れ、使い方を理解し、日常業務に取り入れることが、テクノロジーのメリットを最大限に生かすための鍵となります。

結局のところ、時間と労力の投入が、こうしたITや技術の効率的な活用につながるのです。

ITリテラシーを向上させるために

ITプロフェッショナルのための行動指針

IT部門がITリテラシーを高めるにはどうしたらよいのだろうか。

幸いなことに、IT担当者が現場でITリテラシーを高めるためにできるベストプラクティスや行動指針がいくつか存在します。

まず、体系的かつ包括的なトレーニング・プログラムを作成することです。

新しい技術やトレンドについて、定期的なトレーニングやアップデートを実施する必要があります。

これには、教室での授業、オンラインコース、ランチ&ラーニングセッションのような非公式な活動も含まれます。

また、技術は常に進化しているため、トレーニングプログラムを常に最新の状態に保つことも重要です。

ITリテラシー向上にむけて

さいごに

まとめると、組織は高いITリテラシーの重要性と、それが組織にどのような利益をもたらすかを理解することが重要である。

高いITリテラシーがあれば、組織は最新技術を活用し、競合他社に差をつけるソリューションを開発することができます。

さらに、イノベーションとデジタルトランスフォーメーション構想の展開のためのプラットフォームを提供します。

高いITリテラシーは、サイバーセキュリティの脅威と戦い、組織のデジタル資産を悪意のある活動から確実に保護することができるのです。