段取りを良くするには小さく素早くはじめ徹底的に準備すること

段取り力

突然ですが、「段取りの良い人」って憧れますよね。
仕事でもプライベートでも、段取りが良い人はスムーズに計画を立てテンポ良く物事を進めていけるので、毎日充実してるイメージがしませんか?
今回は「仕事の段取りをより良くするには?」という視点でお話しします。

段取りの良い人は準備がある

段取りの良い人

段取り良く動ける人ほど、「準備に追われていたり時間をかけている」というイメージはあまりないと思います。それはおそらく、心理学でいうハロー効果に似たもので、「こんなに段取り良く動ける人は準備もスムーズだろう」というように、ひとつのイメージが他のイメージに転移するからです。

これは、人間の脳にもともと備わっている、判断力を節約するための機能です。果たして本当に準備も時間をかけずに終わるでしょうか。ここで、一度深掘りをしてみましょう。もちろん、本当に器用で準備をほとんどしないという人もいるかもしれませんが、少数派だと思います。

たとえば、飲み会を主催するとしたら、あらかじめメンバーを考えておき、なるべくみんなが帰りやすく負担の少ない場所を選んだり、メンバーによっては行き慣れた居心地のいいお店を選ぶ、もしくは新しいお洒落なお店を予約して見てもいいでしょう。

みんなが楽しめそうなお店を見つけるには、普段から会社の近くのお店を調べたり、いろいろなお店でご飯を楽しんでおくことも大事です。行きつけになれば融通を利かせてもらえることもあります。

慣れてくれば確かに素早く準備ができるかもしれませんが、最初はどうしても時間がかかるもの。というより、初めのうちは時間をかけてリサーチした方が、「どこに力を入れて、どこは力を抜いてもいいか」、要領よく準備ができるようになっていきます。それが今後の「段取りの良さ」を演出してくれるようになっていきます。

仕事の実際の作業でも同じです。常に「あらかじめ準備しておくことで、スムーズにできることはないか?」を考えておくことで、本やネットで知識を身につけておいたり、いつもと変わった業務でも、素早く着手しやすくなります。

モーニングルーティンを活用する

水を飲む

仕事の段取りをより良くする方法として、「モーニングルーティン」を活用する方法があります。朝起きたらまずは、500mℓ〜1ℓぐらいの水を飲みましょう。人は水を飲むだけで、その後の集中力が上がると言われています。

水分補給をしたら、今度は軽く運動をしてみましょう。あまりにも長時間の運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールが必要以上に高くなってしまうので、たった5分以内でも大丈夫です。

朝の運動は寝不足によるダメージを緩和してくれると言われています。これは体内時計がリセットされることで、脳や身体がリズムを取り戻し、疲れづらくなるからと言われています。

朝の運動

また、普段運動しない人でも、テストの朝に運動することで成績が上がったという研究結果もあるので、朝に運動しないことはもったいないです。認知力を高めておくことで、1日の段取りにも良い影響を与えられるでしょう。

ある程度、目が覚めてきたら朝のうちにメモ帳に今日やることや目標を書き出します。これは、昨日の夜でも構いません。あらかじめ起こりうる障害に対策を立てておくことで、つまずきやすいポイントを回避しやすくなるのでおすすめです。

if then ルールで毎日をデザインする

AB条件分岐

「もしAが起きたら→Bする」というように、条件に合わせて行動を決めるものを if then(イフゼン)ルールと言います。if thenルールで計画を立てることで、実行率が2倍になるとも言われており、その効果や信頼性の高さは、複数の論文を精査した「メタ分析」でも証明されているほど。

朝にメモ帳で今日やることや目標を書き出すとお話ししましたが、この際に「もしAになったら→Bをする」というif thenルールの形式を積極的に取り入れていくことで、人はその行動を起こしやすくなり、段取りが悪くなってしまう状況を回避しやすくなります。

ただ、闇雲に明るく考えようとするポジティブシンキングよりも、if thenルールの方が習慣の改善に優れていることは、多くの論文によって証明されています。

小さく速く始める

スピードが大事

if thenルールと同時にぜひ覚えてもらいたいのが、「小さく速く始めること」です。段取りの悪い人ほど、大きなことをやってやろうと意気込み、行動するのが億劫になりがちです。

どんなに小さくてもいいので、「今できるレベル」にして、素早く計画を立てて動き始めましょう。速く始めれば、仮に途中でつまずいたとしても、修正しやすいです。やはり、計画をスムーズに進められる人ほど、速く始めることを優先しています。

先人に学ぶ

先人に学ぶ

段取りの良さは、先人から学ぶのが一番手っ取り早いです。「この人はスムーズに物事を進められる人だな」と思う人を見つけたら、その人と積極的にコミュニケーションをとり、観察してみましょう。

この記事を読んだみなさんは、「段取り良く物事を進めるための考え方」が強化されたと思うので、これからは見るもの聞くもの全てがヒントになります。

「これをやるために、あらかじめやっておいたことはありますか?」と、気になったら訊く癖をつけてみてください。そうすることで、何にどんな準備をしたらいいか、自然と浮かぶようになってくるはずです。

あとは、ひたすら気になった本を読むことで「前提知識」を増やしておくことです。「どういう手順で進めたら効率がいいか」というのは、どんな分野でもある程度は似ているものです。

全体像を素早く把握し、重要なところに一点集中する。常にそれを忘れないことで、みなさんの計画性や戦略性も磨かれていくでしょう。

まとめ

・最初は時間がかかってもいいので、徹底的に「段取りを良くするための準備」をする
・モーニングルーティンを活用し、自分自身のパフォーマンスを最大化しておく
・小さく速く始めることで、つまずいた時に修正しやすくなり、段取りが悪くなることを防ぐことができる
・先人から要領の良さを学ぶことで、効率の良い手順を身につける