パソコン操作に慣れていない人から「パソコンはどうやったら上手くなれるの?」と聞かれることがあります。私はまずキーボード入力の習得が基本だと答えていますが、多くの人はキーボードの練習をせずにマウスに頼るため、作業効率は上がりません。キーボードを使いこなしている人がショートカットを駆使して作業する姿はスマートで、時間の節約にもつながります。そこで、私自身が“脱マウス”を目指し、ThinkPadに搭載された**トラックポイント(TrackPoint)**に挑戦しました。
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トラックポイントとは何か?
トラックポイントはLenovo ThinkPadに搭載されている赤いスティック状のポインティングデバイスで、キーボード中央に配置されています。正式名称はポインティングステックで、ホームポジションを崩さずにマウスカーソルを操作できるため、多くのユーザーから愛されています。マウスとキーボードを往復するわずかな時間でも積み重なると大きなロスになるため、トラックポイントを使いこなすことで生産性を上げられます。
ThinkPad以外のノートPCには搭載されていませんが、外付けキーボードでもトラックポイント搭載モデルが販売されています。デスクトップ環境でも赤ポチの操作感を再現したい場合は外付けモデルを検討しましょう。
トラックポイントの設定とカスタマイズ
マウスカーソル速度の調整
トラックポイントの初期設定ではカーソル速度が遅く感じる場合があります。以下の手順で速度を変更しますyuworks.blog。
- スタート → 設定 → デバイス → マウス → その他のマウスオプションの順に開きます。
- 「ThinkPad」タブでカーソル速度の目盛りを速い方向へ調整し、「適用」をクリックしますyuworks.blog。
ソフトウェア開発者のブログによると、トラックポイントは倒した量に応じてカーソルが動くため、移動速度を最大にして慣れるのがおすすめですtech.softel.co.jp。環境や好みによってはポインターの精度を高める設定をオン・オフしながら調整すると1px単位の微妙な操作もしやすくなりますtech.softel.co.jp。
タッチパッドの無効化/有効化
ホームポジションに集中するために、タッチパッドを思い切って無効化する方法もあります。設定画面から**「タッチパッド」をオフ**にすると、誤操作が減り、トラックポイントの操作に集中できますyuworks.blog。ただし、慣れてきたらタッチパッドを再度オンにして二本指や三本指ジェスチャを併用すると、スクロールやアプリ切り替えが楽になりますyuworks.blog。
スクロール方向やスクロール量の調整
中ボタン+トラックポイントでのスクロール方向は、マウスのホイール設定から変更できますtech.softel.co.jp。スクロールが遅くてストレスを感じる場合は、設定で一度にスクロールする行数を増やすと良いでしょうtech.softel.co.jp。自分の操作感に合うように細かく調整することが重要です。
トラックポイントキャップの交換
トラックポイントの先端に付いているキャップは消耗品です。長く使っていると硬化して操作性が落ちるため、定期的に交換しましょう。Lenovo公式サイトでは10個単位で販売されており、形状も複数種類ありますtech.softel.co.jp。Amazonなどでも購入できるので、予備を用意しておくと安心ですtech.softel.co.jp。
キーボードショートカットの活用
トラックポイントを補助するためには、キーボードショートカットを覚えることが欠かせません。ここではWindowsと代表的なアプリで使える便利なショートカットを紹介します。すぐに使えるものだけを抜粋しているので、ぜひ覚えてください。
Windows共通
Microsoft公式サイトでは、Windowsキーと組み合わせることでデスクトップやウィンドウ操作を素早く行えるショートカットを紹介しています。いくつか覚えておくと、マウスに手を伸ばす機会が減ります。
ショートカット | 動作 | 説明 |
---|---|---|
Windows + D | デスクトップを表示 | 開いているウィンドウをすべて最小化し、もう一度押すと元に戻ります。 |
Windows + M | 全ウィンドウを最小化 | デスクトップにすばやくアクセスできます。 |
Windows + Shift + M | 最小化したウィンドウを復元 | 誤って全画面を閉じてもすぐ戻せます。 |
Windows + Tab | タスクビューを開く | 起動中のアプリを一覧表示して選択できます。 |
Windows + ← / → | ウィンドウを左右に整列 | 複数ウィンドウの比較が簡単にできます。 |
Windows + Shift + S | スクリーンショットを取得 | 画面の一部や全体を切り取ってクリップボードに保存します。 |
Windows + Ctrl + D | 新しい仮想デスクトップを作成 | 作業内容ごとにデスクトップを分けられます。 |
Chromeブラウザ
- Alt + ← / →:前のページや次のページに戻る・進むyuworks.blog。
- Ctrl + L:アドレスバーにフォーカスして、URL入力や検索を素早く開始。
- Ctrl + W:現在のタブを閉じる。Chrome作業では必須です。
Gmail
Gmailは独自のショートカットが豊富ですが、デフォルトでは無効になっているものもあります。Gmailの設定画面で**「カスタムキーボードショートカット」を有効にする**と、削除や移動などのキーを自由に割り当てられます。たとえば、メール削除をキー「3」に割り当てると、ショートカット一発で削除できるようになり作業が素早くなります。
その他のアプリ
ショートカットはアプリごとに存在します。ExcelやWordなどのOfficeソフト、Visual Studio CodeやPhotoshopなどでも独自のショートカットが用意されているので、自分がよく使う操作は早めに覚えると良いでしょう。覚えるまではメモ帳やデスクトップに一覧を貼っておくと便利です。
実践レポート:トラックポイント習得の道
「脱マウス」1週間後の気づき
脱マウスに挑戦した初日からノートPCのマウスを取り外してみましたが、慣れないうちは無意識に外付けマウスへ手が伸びてしまいました。カーソルの速度を変更したものの、細かいポイントに合わせるのが難しく、ショートカットを覚える方が効率的だと感じました。この段階ではメールチェックやWeb閲覧の時間だけでも脱マウスを意識するのが良いでしょう。

「①マウス」をクリックして「②その他のマウスオプション」をクリックします。
「脱マウス」2週間後の気づき
2週間経つと、ChromeやGmailのショートカットに少しずつ慣れてきました。それでもトラックポイントの細かな操作にはまだ手こずり、狙ったボタンに行き過ぎることもしばしばでした。そのため、トラックポイントを使わずに済む操作はショートカットで処理するように意識を変え、少しでも負担を減らしました。
「脱マウス」1カ月経過のタッチパッドを再評価
1か月経過すると、タッチパッドを完全にオフにするのではなく、二本指・三本指ジェスチャとの併用が便利だと気付きました。例えば二本指スクロールなら指の位置を変えずにページを上下でき、三本指や四本指ジェスチャではアプリ切り替えや仮想デスクトップの移動も簡単です。デスク以外の場所で作業する際にトラックポイントのメリットを実感し、環境に応じてマウス・タッチパッド・トラックポイントを使い分ける柔軟性が大切だと感じました。
脱マウスのコツと注意点
- 力まずに操作する:トラックポイントは軽く倒すだけで反応します。力みすぎると指が疲れるので、リラックスして操作しましょう。
- キャップの状態をチェック:キャップが硬化するとカーソルが動きにくくなります。予備を用意しておき、操作性が落ちたら交換しましょう。
- 細かな作業はマウスやペンタブを併用:トラックポイントは1px単位の精密な作業には向きません。CADや画像編集など細かい操作が必要なときは、無理せずマウスやタッチパッド、ペンタブレットを使用しましょう。
- ショートカットの習得は徐々に:一度に大量のショートカットを覚えようとすると混乱します。毎週2~3個ずつ増やすなど、自分のペースで習得しましょう。
まとめ
トラックポイントを中心とした脱マウス生活は、ホームポジションから手を離さずに作業できるため、慣れれば大きな効率化が期待できます。一方で、細かい操作には向かないため、マウスやタッチパッドとの使い分けが重要です。トラックポイントの速度やスクロール設定、キャップ交換などを行いながら、自分に合った環境を整えましょう。さらに、Windowsやアプリのショートカットを覚えることで、マウスに頼らない操作が身につきます。
脱マウスの道は一朝一夕ではありません。1週間・2週間・1か月と段階的に振り返りながら、少しずつ自分のスタイルを確立してみてください。あなたのPC作業が快適になることを願っています。
脱マウスでキーボード作業が中心になるとリストレストがあるとPC作業が快適!