休憩効率を高める方法とは?「仮眠」「運動」「間食」の活用あり!

休憩方法

みなさん、仕事の休憩時間は何をしていますか?

疲れている時ほど、あっという間に休憩時間が過ぎてしまいますよね。しっかり休憩したかったけど、あっという間に休憩が終わってしまい全然回復ができていない!

「休憩時間に少しでも疲労を回復させたい!」そんなお困りの方へ 今回は「休憩効率の高め方」についてお話しします。

デスクワークか肉体労働によって休憩の取り方は変わる

事務仕事肉体労働の違い

休憩の取り方において大事なことは「デスクワーク」、「肉体労働」という前提によって、効率的な休憩のとり方が変わってきます。

よくある記事や本では、ここらへんの前提が曖昧なこともあります。両方のパターンについて言及したいと思います。

まず、休憩の質を高めるには、自分の「疲れの正体を具体的にすること」が大事です。

例えば、「疲れ」を3種類に分類するとします。

  • 肉体な疲労
  • 精神的な疲労
  • 神経的な疲労

そして、それをデスクワークと肉体労働を分類に当てはめていきます。

デスクワーク

・基本的に、肉体よりも精神や神経の疲れが多い
・パソコンなどにより目の疲れが多い
・体が凝ることによって疲労感を感じる場合も多い

肉体労働

・基本的に、肉体の疲労が多い
・接客や部下の育成に力を入れているところだと、精神の疲れも多い可能性がある
・同じ箇所ばかり酷使すれば、肉体の痛みや疲労感につながることもある

このように、それぞれ3種類、全ての疲労は関係してきますが、少し疲労のバランスが変わっています。

そうなれば、「自分が今どの疲れを癒したいか?」によっても、休憩のとり方を変えていく必要があるのです。

アイマスク

例えば、目の神経が疲れている場合は、目薬やホットアイマスクなどでケアして上げた方が手っ取り早く疲れを回復させることができます。このように疲労の種類によって回復の方法を変えた方がいい場合もあります。

仕事の効率を上げる仮眠

睡眠

一般的な会社員だと休憩時間は1時間ぐらいが多いと思います。仕事によっては分割して休憩する場合もあると思いますが、テッパンの休憩の仕方として一番効果があるのは「仮眠」です。

パワーナップ(積極的仮眠)

仮眠はアメリカのコーネル大学の学者ジェームズ・マースによって作られた言葉で、「パワーナップ(積極的仮眠)」というものがあります。これは、10~20分程の浅い仮眠をとることで脳や肉体を休めます。これは2006年の実験でも証明されていて、たった10分の仮眠でも認知機能が回復するといわれています。

マイクロナップ(1分仮眠)

また、数秒間目を閉じるだけで疲労の回復効果はあると言われている「マイクロナップ(1分仮眠)」と呼ばれています。マイクロナップは立っている時でもできるので、電車の中、エレベーター、高い集中力が必要な作業の前に「一瞬目を閉じて深呼吸する」だけでリフレッシュ効果を得ることが出来ます。

仮眠の効果 NASAの研究結果

また、仮眠は長さによって効果が変わります。30~45分程度の仮眠は体内の炎症レベルが下がったり、寝不足によるダメージを緩和すると言われています。

NASAの研究では、昼に26分間の仮眠をとることで、認知能力は34%、注意力も54%アップしたというデータがあります。また、40分の仮眠により、認知機能(記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断)をほぼMAXに近いレベルまで回復したという事例もありますので、これを休憩時間の疲労回復に活用しない手はありません。

仮眠でアイデアも出やすくなる

仮眠は創造力を高めてくれる効果もあります。あくまで仮説ですが、発明王のトーマス・エジソンは4時間のまとまった睡眠と昼寝を何度か行い、イタリアの芸術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチも4時間ごとに15分程度の仮眠を取って合計の睡眠時間は90だったといわれています。

ここで注目することが、彼らはショートスリーパー(短い睡眠時間で健康を保っていられる人間)ではなく仮眠をとっているという部分です。

眠くなれば、仮眠したくなることも分かりますが、特にレオナルド・ダ・ヴィンチは計画的に仮眠を取っていたといわれています。

人は仮眠をすることで、一時的に「ぼーっと」した状態になるので、この時に思考が拡散状態になり、創造性が上がると言われています。

睡眠時間と仮眠の取り方

まとまった睡眠は最低でも5時間、どんなに少なくとも4時間以上はとったがいいと言われています。仮眠は積極的に取り入れていくことをおすすめします。ただ、取り方にもポイントがあって、なるべく20分以内の仮眠を小分けにして取った方が、一日の中で何度もリフレッシュした状態をつくりやすいと言われています。

たった10分の仮眠でも、認知機能が回復すると分かっているので、あらかじめこれぐらいの時間になったら仮眠をとろうとスケジュールに組み込んでおくとベストです。

休憩時間中の運動は疲れる?効果は?

運動の効果

ウィーン医科大学などの研究チームが言うには「休憩を取ることによってトータルの作業時間は減るが、最終的な成果量が5%クオリティは8%向上する」という結果が出ています。

休憩の効果

実際の研究で分かったことは、運動をしても瞑想をしても好きなように休憩をしても休憩を取らなくても “その効果量に差はあれど” リフレッシュの効果は得られることが確認されています。

ただ、面白いことに目立った認知機能アップの効果があったのは「運動グループ」だったそうですね。

運動の休憩効果

つまり、目的によって「休憩の仕方を変える」ということも、充分に役立つと言えます。なんだか仕事に集中できてないな、という時はその場で軽く運動してみましょう。

仕事場から少し離れて散歩することもおすすめです。散歩する時はなるべく自然が多い場所の方が、リフレッシュ効果が高いと言われています。

思考を整理したい場合は、仮眠も効果的ですが、一緒に活力も上げたいという場合は軽めの運動が適切です。

この休憩として運動することを「アクティブレスト」といい、積極的に活用していきたい休憩方法のひとつです。

休憩時間に甘いもの効果は?

甘いものの効果

欧米などでは「シュガーラッシュ」とも呼ばれ、よく甘いものや糖によって集中力が回復すると言われていますが、実際の研究ではどうなのでしょうか。

ワーウィック大学などのメタ分析によれば、砂糖を取ると30分後に「疲労感の増加」、60分後には「集中力の低下」が起こることが分かりました。ただし、お菓子やジュースだと仕事の効率が下がりやすいという分析であって、食べるものを間違えなければ問題はないことがわかっています。

実は、よほどの糖質不足でない限り集中力にいい影響を与えることはありません。休憩時間に軽く甘いものを摂取することは一時的にモチベーションを上げる効果があるのという研究結果もあります。

甘いものを摂取することで劇的な効果は見込めませんが、リフレッシュとして使う分には役立つと思います。例えば、糖質は少なめの、ダークチョコレートを食べることは「心疾患のリスクの低下」、「免疫力の向上」、「認知機能や記憶力のアップ」することもわかっています。休憩中に軽く食べて脳のパフォーマンスを上げておくのも良い手段でしょう。

まとめ

  • 休憩効率を高めるために「自分が今どの疲れを癒したいか?」を見極めよう
  • パワーナップやマイクロナップを活用して、認知機能を回復する
  • 活力や認知機能を高めたかったら、休憩時間に「軽めの運動」がおすすめ
  • 休憩中にダークチョコレートを食べて脳のパフォーマンスをアップする