ペーパーレスFAXで仕事のデジタル化を進めよう!

複合機の写真
複合機の写真

コロナウイルスの影響により多くの企業で仕事や働き方の変化が起きました。特に働き方の変化で急速に広まったことのひとつにテレワークがあります。

社内ルールなど準備ができずに進めたところも多いと思います。

今まで会社に来て仕事をするのが当たり前だったのが、自宅で仕事をするようになったのですから大変な変化です。

紙の発注書などを作成して上司にハンコをもらい、FAXで取引会社へ送るなどの一連の流れがテレワークにより出来なくなりました。

今回のテーマはFAXのデジタル化について書いていきます。

仕事でのコミュニケーション手段がメール中心になった今でも、FAX機を利用している会社は多いと思います。

昔ほどFAXを受信することは少なくなりましたが、まだまだ利用している会社は多く、主に受発注業務で利用している会社は多いのではないでしょうか。

昔から習慣でFAXを使っていることが大半かと思います。

デジタル化の流れでメールに切り替えたいところですが、相手がいる業務ではそう簡単に切り替えることができない場合が多いです。

例えば、個人事業主や小規模な商店では、パソコンを持っていないケースやITスキルに自信がないケースも珍しくありません。

そこで、FAXを手軽にデジタル化する方法で、相手先に影響がない「ペーパーレスFAX」について紹介します。

ペーパーレスFAXとは

ペーパーレスFAXとは、複合機の機能の一つで、FAXで受信した文書を紙に印刷せずに複合機内に保存したり、メールでデータを転送したりする機能のことです。

受信したFAX文書を相手先の番号ごとに振り分けて特定の番号のみ転送することも可能でデータはPDFや画像データで受け取れます。

ペーパーレスFAXの機能は標準搭載されているわけではありません。使用している機種によってはペーパーレスFAXの機能がない場合もあります。

これから機種を選ぶ場合は、ペーパーレスFAXの機能を確認して選ぶといいでしょう。

すでに購入済みで、ペーパレスFAXの機能がない場合はペーパーレスFAXの機能を追加できる場合もあります。購入店などに一度、相談をしてみてください。

ペーパレスFAXの仕組み図

FAXの問題点

FAXの重要度によっては受信するたびに席をはなれて確認をする会社。反対にプリントアウトしたついでにFAXを確認することが多いかと思います。

両方とも言えることは複合機の前に移動しなければいけないこと。そしてトレイなどに振り分ける作業も発生します。

FAXの中には広告が含まれていることも多く不要な受信に紙代やトナー代を支払わなければいけないことがあります。

たまにプリントとプリントの間に挟まり他の人に持っていかれてFAX文書の行方不明も起こります。

また受信したものを保管するためにバインダーに収納する場合や、データとして保存するために複合機でスキャンをしてパソコンに送るという場合もあると思います。

ペーパーレスFAXを導入するメリット

ペーパーレスFAXの導入には多くの利点があります。まず、最も重要な利点は、パソコンを介してFAXデータを受信し、送信することができる点です。これにより、物理的なFAX機器を必要とせず、デジタル化されたデータの管理と処理が容易になります。

特に、会社によってはFAX機が部署ごとに共用され、場合によっては他の部屋に設置されていることがあります。しかし、ペーパーレスFAXを導入することで、これらの物理的な障壁を取り除き、どこにいてもFAXデータにアクセスできるようになります。これは、特にテレワークを推進する上で大きな利点となります。自宅や他の場所からでもFAXの受信と送信が可能になり、業務の柔軟性と効率性が大幅に向上します。

また、ペーパーレスFAXは、受け取ったデータをすぐに共有したい場合にも非常に便利です。例えば、受信したFAXをメールなどを通じて迅速に他の関係者に転送することができます。これにより、コミュニケーションの迅速化と業務のスムーズな進行が実現されます。

経済的な観点からも、ペーパーレスFAXはコスト削減に貢献します。従来のFAXでは紙やトナーなどの物理的な消耗品が必要でしたが、ペーパーレスFAXではこれらのコストが不要となります。さらに、FAX文書の紛失や行方不明のリスクも大幅に減少します。デジタル化されたデータは適切に管理され、必要に応じて簡単にアクセスできます。

ペーパーレスFAXを導入することで、業務の効率化、コスト削減、そして柔軟なコミュニケーションが実現されるため、多くの企業にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

ペーパーレスFAXを進める上での注意点

ペーパーレスFAXの設定と運用にはいくつかの重要な注意点があります。最も基本的なのは、受信設定をどのように行うかということです。これには、回線ごとやFAX番号ごとに振り分けるなど、さまざまな方法があります。適切な設定は、FAXの利用状況や組織の構造に大きく依存します。

例えば、受信するFAXの量が少なく、少数の部署であれば、全員が受信できるような設定が望ましいでしょう。逆に、受信量が多い場合は、番号ごとに細かく設定するか、複合機内に専用の受信BOXを設けて、そこに振り分けて保存する仕組みを検討するのが良いでしょう。

ペーパーレスFAXの導入は、単に送受信をデジタル化するだけでは終わりません。これに伴い、関連する業務フローの変更も必要になります。たとえば、受信したFAXを他部署に回覧する必要がある場合、どのようにして効率的かつ確実に情報を共有するかが重要です。デジタル化されたFAXは、メール転送や社内ネットワーク上での共有など、さまざまな方法で効率的に処理することが可能です。

さらに、ペーパーレスFAXの導入により、セキュリティ対策も見直す必要があります。機密性の高い情報を含むFAXの扱いには特に注意が必要で、適切なアクセス管理やデータ保護の手段を講じることが重要です。

このように、ペーパーレスFAXを導入する際には、単に技術的な側面だけでなく、業務プロセスやセキュリティ対策にも配慮することが成功の鍵となります。

覚えておきたい電話番号・FAX番号の仕組み ( 個別で転送設定する時に必要です。)

電話番号は最大行数が15桁に決められています。日本の場合は国番号の81の2桁から始まり市外局番(1~4桁)、市内局番(1~4桁)、加入者番号(4桁)になります。

市外局番の最初の「0」は電話番号ではなくプレフィックスと呼ばれて、0から始まる番号が市外局番を表す数値となっています。

ここで重要になってくるのがFAX IDでIDはFAX機同士がお互いを認識する番号になりますが、設定は任意になります。

会社の業務内容によってFAX機IDを81から始まる番号で登録している会社やプレフィックスから始まる番号で登録している会社などさまざまです。

転送設定する時に「0」から始まる数値を入れると相手先のIDが認識できないことがありますので、転送設定をする時は注意して登録してください。

電話番号の仕組みを詳しく知りたい方は総務省のページで確認ください。

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/tel_number/q_and_a.html

まとめ

ペーパーレスFAXの導入は、企業のペーパーレス化戦略やテレワーク対応の取り組みにおいて、非常に効果的な第一歩となります。このシステムは、従来の紙ベースの文書管理からデジタル化への移行を促進し、効率化とコスト削減の両面でメリットをもたらします。

導入においては、特に複雑な設定や高額な追加機器の必要性が少ない点が大きな利点です。多くの場合、既存の複合機にペーパーレスFAXの機能を追加することで、簡単にデジタル化を実現できます。これにより、社内の通信インフラの大幅なアップグレードや大掛かりな投資をせずに、デジタル化を進めることが可能です。

ペーパーレスFAXを進めるということは、単に受信したFAXのデジタル化だけでなく、それに伴う業務フローのデジタル化も意味します。これは、書類の配布や保存、アクセス方法の見直しなど、業務プロセスの多くの側面に影響を及ぼします。結果として、ペーパーレス化は企業の業務効率を大きく向上させる可能性を秘めています。

また、テレワークやリモートワークが増加する現代の働き方において、ペーパーレスFAXは特に重要な役割を果たします。社員がオフィス外で働く際にも、FAX通信をスムーズに管理し、必要な文書を迅速に共有できることは、業務の連続性と生産性の維持に不可欠です。

もしまだペーパーレスFAXを導入していない企業があれば、これを社内のデジタル化を進めるための一つの手段として検討することを強く推奨します。環境への配慮、コスト削減、効率化、柔軟な働き方のサポートなど、ペーパーレスFAXが提供するメリットは多岐にわたります。

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