冬の寒い日や作業中に手袋をはめていると、スマートフォンの着信に応答するだけでももどかしく感じるものです。スマホのタッチパネルは指から伝わる静電気を感知して操作を認識するため、布や革、ゴムなどの素材で覆われた手袋では反応しません。しかし、工夫次第で手袋を外さずに着信に応答することが可能です。本記事では、iPhoneとAndroidそれぞれで使える設定やアイテム、手袋自体の工夫など、さまざまな解決策を初心者にもわかりやすく紹介します。
Table of Contents
iPhoneで手袋をしたまま電話に出る方法
自動応答機能(通話オーディオルーティング)の活用
iPhoneには一定時間経過後に着信へ自動で応答できるアクセシビリティ機能が用意されています。手袋で作業していて電話に出られないときだけこの機能をオンにすると便利です。設定手順は以下のとおりです。
- 設定アプリを開き、「アクセシビリティ」→「タッチ」と進みます。
- 「通話オーディオルーティング」をタップし、「自動で電話に出る」をオンにします。
- 自動応答までの秒数(0~60秒)を設定します。
設定した秒数後に通話が自動で開始され、ハンズフリー通話が可能になります。作業が終わったら自動応答をオフに戻すことを忘れないようにしましょう。
Siriで声だけで着信に応答・拒否
iOS 17以降では、着信を音声で知らせ、声だけで応答や拒否ができる「音声で知らせる」機能が利用できます。iPhoneの設定で「Siri」→「音声で知らせる」をオンにすると、対応するヘッドフォン使用時にSiriが発信者を読み上げ、応答するかどうかを尋ねます。着信時に「はい」と答えると通話が始まり、「いいえ」と答えれば拒否できます。両手がふさがっていても声だけで着信操作ができるため、料理や雪かきなどで手袋を外したくない場面に便利です。
イヤホンやAirPodsで物理ボタンやジェスチャーを使う
手元に純正イヤホンやBluetoothヘッドセットがあるなら、リモコン機能を使って着信を操作できます。たとえば、iPhone付属のEarPodsではケーブルのリモコン部分にある中心ボタンを1回押すと着信に応答し、もう一度押すと通話を終了できます。物理ボタンで操作するので手袋をしたままでも簡単です。
最新のAirPods 4では感圧センサーやヘッドジェスチャーによる着信操作が可能です。着信時にAirPodsのステム(棒部分)を1回押すだけで応答し、2回押すと通話を終了できます。さらに、ANC(アクティブノイズキャンセリング)モデルでは、頭を縦に動かすことで着信に応答し、横に振ると拒否するヘッドジェスチャーも利用できます。設定で「音声で着信を知らせる」を有効にすると、Siriが発信者を読み上げ、頷きだけで応答できるようになるためハンズフリー通話がさらに快適になります。
Siriを利用して電話をかける・スピーカーモードで通話する
通話を発信したい場合も、Siriに頼ることで手袋を外す必要はありません。あらかじめ「Hey Siri」を有効にしたうえで「〇〇に電話して」と話しかけると連絡先に登録した相手へ発信できます。さらに「スピーカーで〇〇に電話して」と声をかければ自動でスピーカーモードが有効になり、スマホに触れずに通話が始まります。プライバシーが気になる場合は、連絡先の名前を整理したりニックネームを設定して誤発信を防ぎましょう
Androidスマホでの対処法:手袋モードの活用
Android端末には手袋をしたままでもタッチパネルを反応させやすくする「手袋モード」「手袋タッチ」「グローブモード」などの機能が搭載されている機種があります。例えばXperiaシリーズでは設定→画面設定→詳細設定と進み、「手ぶくろモード」をオンにするだけで普通の手袋でもタッチ操作が可能になります。また、画面上部から下にスワイプして表示されるクイック設定パネルにも手ぶくろモードの切り替えボタンがあり、ワンタップでオンオフできます。寒い屋外で頻繁にスマホを使うなら、この機能を活用することで指先を冷やさずに済みます。
スマホ対応手袋と選び方
手で画面(タッチパネル)にタッチ、すこし触れるだけでも反応するスマホですが、布や革、ゴムなどの素材で作られた手袋ではスマホの画面はまったく反応しません。
スマホの画面は微弱な静電気を利用して触られた場所を判定しています。中にはゲーム機のようにペンなどに反応するタイプもあります。
手袋の中には特殊な加工をしたものがありタッチパネルを操作することが可能になります。
スマホ手袋の仕組み
指先の部分に「電導糸」が使われ静電気でスマホを操作できるようになっています。

電導糸や電導性のあるものが使われたタッチパネル対応の手袋はいろいろな種類が売られています。中にはお気に入りやいつも使っている手袋がタッチパネル対応のタイプがない場合もあります。そういった時は「電導糸」などを使っていつも使っている手袋をスマホ対応にすることも可能です。
タッチペンを使う
スマホ対応のタッチペンをお持ちならタッチペンを使うのもひとつの手段です。持ち歩かなければいけないという欠点はありますが、タッチペンなら操作は簡単ペン先で画面を触れるだけでスマホを操作できます。

タッチペンなら100均でも売られています。ネットショップの中にはセット買いをすると1本当たり40円で購入できるものや100本セットだと20円台の物もあります。
最後に
寒い冬や作業中でも、手袋を外さずにスマートフォンの着信に応答する方法はたくさんあります。iPhoneでは自動応答やSiriによる音声操作、イヤホンやAirPodsでの物理ボタン操作を組み合わせることでハンズフリー通話が可能です。Android端末をお使いの方は、設定から手袋モードを有効にするだけで普通の手袋でもタッチ操作が行えます。さらに、スマホ対応手袋の利用や手袋の改造、タッチペンやスマートウォッチの活用など、状況に応じてさまざまな工夫が可能です。
これらの方法を知っておけば、厳しい冬の日でも快適にスマホを使えるようになります。自分に合った方法を試して、手袋をしたままでもストレスなく電話に応答できる環境を整えてみてください。