働き方改革やテレワークなどもあり、クラウドストレージ(オンラインストレージや、WEBストレージなどとも呼ばれています。インターネット上にあるファイルやデータを保存するための場所)の利用が近年、大きく伸びています。日本国内のクラウドストレージの利用者が2022年には5000万人を超える予測ともなっています。
世界で最も利用者が多いのがGoogle ドライブ、その次にiCloud 、Dropboxと続いています。今まで、DropboxやBox、OneDrive、KDDIファイルストレージなどさまざまなクラウドストレージを使ってきましたがGoogleWorkspaceを使うようになりGoogle ドライブへ一本化しました。
Google ドライブは、他のGoogle アプリと連帯が取れるので便利ではあるのですが、ファイルの動作が重くなったり、同期が遅かったりされなかったり、クラウドストレージなのにキャッシュファイルがHDDを圧迫してハードディスクの空き容量が0になったり、アプリのアップデートが入るとパソコンを起動してもアプリが起動しないなど、日常茶飯事で極めつけがExcelやPowerPoint、AccessファイルなどのOfficeファイルが壊れるなどいろいろ問題の多いクラウドストレージです。
しかし、企業でGoogleWorkspaceなどを導入していてGoogleDriveを使っていかなければいけない環境の人も多いと思いますので、同じ悩みを抱えている方へ問題の解決方法を共有していきたいと思います。
今回、パソコン版のGoogle Driveを使っていて「重い」、「遅い」、「固まる」時の対処方法を紹介していきます。
目次
キャッシュファイルがHDDの容量を圧迫している
Google ドライブはファイルがクラウド上にデータが保存されており、パソコン上にはGoogle ドライブのデータが保存されず、クラウド上にあるデータをストリーミングしてファイル類を利用します。
パソコン内のデータ容量は、ほとんど使わないはずですが、Google ドライブのキャッシュデータが溜まっていくことがよくあります。(時には数十Gバイトにも)
このキャッシュファイルが肥大化してパソコンのハードディスクが容量不足になることもあります。
対処方法はとしては一度、Google ドライブからログオフするとキャッシュファイル類をきれいに削除することができます
①タスクバーの右下のGoogle ドライブ アイコンを右クリックして②「設定」アイコンをクリックして「設定」を開きます。

「ギア」アイコンをクリックします。

「アカウントの接続を解除」をクリックします。

「接続を解除」をクリックします。

Google ドライブにログインします。

以上でGoogle ドライブのキャッシュファイルをきれいに削除することができます。
フォルダやファイルが表示されない
Google ドライブはブラウザ版とパソコン版でデータの差異が生じることがあります。
データが同期されるのを待ってもなかなか同期されない。Chromeなどのブラウザから見るとファイルやフォルダがあるのにパソコン版Google ドライブではファイルやフォルダが見えないことがよくあります。
データが表示されない場合は「データ更新」を行うとファイルやフォルダが表示されます。
フォルダを「Shiftキー」を押しながら右クリックして「フォルダ更新」をクリックするとファイルが表示されるようになります。

フォルダ更新してもデータが見えない場合はGoogle ドライブからログオフするといいでしょう。
同じようにiPhone・iPad版のGoogle ドライブもファイルが更新されていないことが多々あります。
データリストを下に引っ張ることでデータの更新ができます。「引っ張って更新」してもデータが表示されない場合は、同じくGoogle ドライブ からログオフしましょう。
再度、ログインすることによりデータが表示されるようになります。
Google ドライブのキャッシュファイル (DriveFS) を削除する
Google ドライブが、固まり何もできなくなり身動きが取れない状況に陥ることがあります。こういった場合の対処方法は、直接Google ドライブのキャッシュファイル(DriveFS)を削除します。
Google ドライブが、動いているとファイル類が削除できませんので、アプリを終了します。タスクバーにいるGoogle ドライブを右クリックしてギアアイコンから終了をクリックします。

問題が起きたGoogle ドライブは、終了ボタンを押してもなかなか終了しないことがあります。終了ボタンを押せないこともありますので、そうなった場合はタスクマネージャーからGoogle ドライブを強制終了します。「Ctrl +Alt+Delete」キーでタスクマネージャーを起動します。
Google ドライブは、複数のタスクがありますので、ひとつずつ右クリックして「タスクの終了」をしていきます。

Google ドライブが終了したら次にデータがあるフォルダへ移動をしますが、データファイルは隠しファイルの中にありますのでフォルダを開き①「表示」タブの②「隠しファイル」にチェックをいれます。(作業が終わったら必ず隠しファイルのチェックを元に戻してください。チェック入れたたまにしておくと不要なファイルやフォルダがいっぱい表示されます。)

次にC:\Users\「ログインユーザー名」\AppData\Local\Googleフォルダに移動します。
「DirveFS」フォルダがGoogle ドライブの設定ファイルやキャッシュデータになります。
「DirveFS」を削除します。「DriveFS」はGoogle ドライブを起動してログインすると新たにフォルダが作成されます。

DriveFSを削除する上での注意点
「DirveFS」を削除すると保存されているパスワードのデータがなくなります。再度ログイン時にパスワードが必要になりますのでご注意ください。
GoogleWorkspaceを利用している場合は「オフラインで使用可能にする」の設定もなくなりますので、必要な場合は再度設定をしてください。
Google ドライブ アップロードが遅い
Google ドライブにファイルを保存してもアップロードが、まったく進まない時ありませんか。共有しているデータの場合、相手からデータが来ない・更新されないと催促がくる可能性があり困った問題です。
アップロードが全然進まない要因はいろいろありますが、10分も20分もかかるようならGoogle Driveに異常が起きている可能性があります。
最初に対処することは
Googleドライブの容量がいっぱいになっていないか確認をします。タスクバーのGoogleドライブアイコンをクリックして容量を確認します。

容量に問題がなければ、ネットワークを確認して通信状況をチェックします。ホームページを開いてページにエラーなく表示されるか確認をします。
ネットワークに問題がない場合は、パソコンを再起動してください。再起動することによって不具合が解消する可能性があります。
再起動後にアップロードが進まない場合は、一度、上のタイトル「Google ドライブのキャッシュファイル ( drivefs ) を削除する」を行います。
キャッシュファイルを削除しても、まだ、アップロードが進まない場合は、次のタイトル「Google ドライブをウイルス対策の対象から外す」を行います。
ここまで来て、アップロードが進まない場合は、Google Driveをいったんアンインストールして再インストールを行います。
ここまで来てアップロードが進まない場合はGoogleのサポートセンターに連絡しましょう。タスクバーのGoogle ドライブアイコンから「設定」→「フィードバックを送信」をクリックします。

フィードバックに症状を記入して「送信」をクリックして回答を待ちます。

Google ドライブをウイルス対策の対象から外す
Google ドライブをインストールすると「G:ドライブ」に設定されますが、この「G:ドライブ」をウイルスチェック対象にしてあるとGoogleドライブが、固まることよくありますので、セキュリティソフトのチェック対象から外した方がいいです。
セキュリティチェックから外す場所は
Google Driveを設定しているドライブ 「G:¥ドライブ」 他の場所を設定している場合はGoogle Driveが設定されているドライブを設定してください。
Google Driveの設定ファイル
C:\Users\「ログインユーザー名」\AppData\Local\Google\DriveFS
■ウィルス対策ソフトからチェック対象の外し方 ウイルスバスターの場合
メイン画面を表示してギアのアイコン(設定)をクリックします。

「例外設定」をクリックします。

例外設定の「ファイル/フォルダ」の項目で「+追加」をクリックしてGoogle ドライブを監視対象から外します。
(先に隠しフォルダを表示していないと設定できないのでフォルダのオプションを変更してください)
G:\
C:\Users\「ログインユーザー名」\AppData\Local\Google\DriveFS
の二つ入力して「適用」をクリックして完了です。

■ウィルス対策ソフトからチェック対象の外し方 Windows セキュリティの場合
タスクバーにいるWindows セキュリティのアイコンをクリックします。

「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。

ウイルスと脅威の防止の設定で「設定の管理」をクリックします。

「除外」の項目で「除外の追加または削除」をクリックします。

「+除外の追加」から二つのフォルダを追加して完了です。
(先に隠しフォルダを表示していないと設定できないのでフォルダのオプションを変更してください)
G:\
C:\Users\「ログインユーザー名」\AppData\Local\Google\DriveFS

Microsoft Officeファイルが重い・開かない
パソコン版Google ドライブ上に保存されているExcelなどOfficeファイルが重い、固まることが多くあります。
固まるファイルの傾向としてはデータ容量が重いもの複数のシートを使っているものや図形やグラフなどを貼り付けているものが多いようです。
遅い要因は「Microsoft Office のリアルタイム プレゼンス」の機能が影響している可能性があります。
リアルタイムプレゼンスは共有しているファイルの編集中のユーザーを確認できる機能ですがデータを共有していない場合はOFFにした方がいいと思います。
Google ドライブ上では他の人と共有するファイルはスプレッドシートなどで作成するようにすれば問題は少ないと思います。
Microsoft Office のリアルタイム プレゼンス OFFにする
①タスクバーの右下のGoogle Driveアイコンを右クリックして②「設定」アイコンをクリックして「設定」を開きます。

「ギア」アイコンをクリックします。

「他のユーザーが Microsoft Office の共有ファイルを編集しているかどうかを表示する」のチェックを外して「完了」をクリックします。

Microsoft Officeファイルが壊れる
Microsoft Officeの中でクラウドと一番相性が悪いのがAccessファイルでよく壊れます。Accessはクラウド上には使わずにNASや外付けドライブなどに保存しましょう。
WordやExcel、PowerPointなどはファイルが旧型式(.doc、xls、ppt)の場合に壊れる場合がよくありました。
これら旧型式のファイルで保存している場合は、新しい形式へ移行する意味も込めて変換(docx、xlsx、pptx)をしておいた方がいいでしょう。
もし、ファイルが壊れた場合もGoogle ドライブの場合はファイルを右クリックして「版の管理」から旧ーバージョンへ元に戻すことができます。

エクスプローラーで画像の表示速度が遅い
Google ドライブ をエクスプローラーとChromeなどのブラウザーどちらで利用していますか。
Windowsの操作に慣れた方なら普段、エクスプローラーからGoogle Driveを使っている方が多いと思います。
エクスプローラーからGoogle ドライブを使う場合、困った問題が画像を複数枚、100枚など大量に保存しているフォルダの表示速度が遅いことです。

画像のプレビューが表示されるまで、数分待たされることがあります。特にiPhoneなど高解像度の写真が撮れるようになり1枚のファイル容量が2~3M、一眼レフなど撮影した写真になると更に最悪の表示速度になります。
解決策は、Google ドライブ上で画像ファイルを探す場合は、Chromeなどのブラウザから探すことです。
エクスプローラーで100枚以上、画像があるフォルダを表示する場合、数分かかる場合がありますが、Chromeなどのブラウザを使った場合は数秒で表示されます。
別のプログラムでのOLEの操作が完了…
Googleドライブを使っていると頻繁に出るエラー「別のプログラムでのOLEの操作が完了するまで待機します。」対処方法は下記リンクから確認ください。
まとめ
最後に今回8つのGoogle ドライブの問題解決方法を紹介しました。これでGoogle ドライブ上で何か問題が起きても対処できるはずです。
どうしても問題が解決しない場合はGoogle ドライブを再インストールやサポートセンターに連絡するなどの対処を取ってください。
改善効果・利用頻度
