パソコン版 Google Drive使うならWake-on-Lanを設定しよう!

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PCを利用する際、「起動時間を早くしたい」と思ったことがある人は多いのではないでしょうか。

電源を入れてからパソコンの起動が遅かったり、SSD(ソリッド・ステート・ドライブを使用していてもGoogle Driveなどのクラウドストレージのファイルの更新に時間がかかったりと、待ち時間がおおく非常に悩ましいことです。

最近では、タブレット型のパソコンが普及し電源を付けっぱなしする人も多くなりましたが、会社のPCはデスクトップが主流のところも多いです。

PCの電源を入れたままにしておくことは、必ずしもセキュリティ的に安全とは言えず、無駄な電力消費につながります。

パソコンを起動するまでの待ち時間を短縮させたい。そのためには、リモートでPCの電源を入れられる「Wake-on-Lan」が便利です。

Wake on Lan(WOL)とは

WOLとは、簡単に説明すると電源が付いていないパソコンを遠隔地にある他のパソコンやスマホから電源をONにする技術です。

Wolとは

ネットワーク上にマジックパケットと呼ばれるデータを送ることにより電源を起動します。通常、Windowsの設定では Wake on Lanの機能はOFFなので設定を変更する必要があります。

なかにはWOLは対応していないパソコンもありますので確認が必要です。

パソコンがWOL対応か調べる方法

最初にパソコンがWOLに対応しているか確認して見ましょう。

コマンドプロンプトを使い「powercfg.exe /devicequery wake_programmable」 を実行します。

「Windows」ボタンをクリックして「Windows システムツール」の中にある「コマンドプロンプト」を起動します。

コマンドプロンプトの起動

「powercfg.exe /devicequery wake_programmable」 を実行します。

Thunderbolt(TM)しか表示されませんのでこのパソコンはWOLが非対応のようです。

コマンドの入力画面

他のパソコンで確認するとネットワークデバイスが表示されましたのでWON対応のようです。

コマンドでWOL対応確認

「powercfg.exe /devicequery wake_programmable」 を実行してネットワーク機器が表示されればWOLが実行できます。もし非対応のパソコンでどうしてもWOLを使いたい場合、WOL対応のUSBタイプのLAN拡張アダプタを接続すれば使えるようになります。

WOLの設定方法

WOLを設定していきます。

「Windows」アイコンを右クリックして「デバイスマネージャー」を開きます。

デバイスマネージャーの起動

「ネットワークアダプター」を開きコマンドプロンプトで見つけたデバイスを右クリックして「プロパティ」を開きます。

ネットワークアダプター

「詳細設定」のタブをクリックして「Wake On Magic Packet 」が有効になっているか確認をします。

ネットワークアダプター詳細設定

「電源管理」のタブをクリックして「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにするにチェックを入れて完了です。

ネットワークアダプター電源管理

高速スタートアップ設定をOFFへ

Windows10には「高速スタートアップ」というパソコンを高速で起動する機能があります。WOLを使うときはこの機能がONになっていると使用することができないので無効にします。無効にして起動時間が遅くならないのと心配になりますが確認しましたが数秒~数十秒程度遅くなる程度でした。

「Windows」をクリックして「電源オプション」をクリックします。

電源オプション

「電源の追加設定」をクリックします。

電源の追加設定

「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。

電源ボタンの動作を選択する

「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。

電源利用可能変更

「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外し「変更を保存」をクリックして設定の完了です。

高速スタートアップを有効にする

WOLを使ってパソコンを起動する( PC編 )

Aquila Technology LLC がオープンソースで開発しているWOLを設定していきます。

WOL ダウンロードURL

サイトに移動して「ダウンロード」から「WakeOnLan」をクリックします。

WakeOnLANのダウンロード

「WakeOnLAN_2.12.4.0.exe」をクリックします。(バージョンは変わっている可能性があります)

ダウンロードファイル

ダウンロードした「WakeOnLAN_2.12.4.0.exe」をダブルクリックします。

WakeOnLANのアイコン

言語は日本語がないので「English」を選択したまま「OK」をクリックします。

言語設定

「NEXT」をクリックします。

インストール設定①

「NEXT」をクリックします。

インストール設定②

デスクトップにショートカットをつくる場合は「Create a desktop shortcut」にチェックを入れて「NEXT」をクリックします。

ショートカット作成のチェック

「Install」をクリックします。

設定完了インストール

「Flnish」をクリックします。

Flnish

WOLで起動するパソコンを登録していきます。「Tools」から「Search for machines」をクリックします。

WOLの起動する

IPアドレスをスキャンする始まりと終わりのアドレスを入力して「Begin Search」をクリックします。

WOL IPアドレスの設定

WOLで起動するパソコンにチェックを入れて「OK」をクリックします。

WOL インストール設定

WOLで起動したいパソコンを右クリックして「Wake Up」で起動することができます。

もしくは右下の「Start ALL」で登録しているパソコンをすべて起動することもできます。

WOL 起動

WOLを使ってパソコンを起動する( スマホ編 )

スマホからもWOLを使用することができます。iPhoneを例にして説明していきます。

iPhoneアプリは「RemoteBoot WOL」を使用します。iPhoneから「カメラ」アプリからQRコードを読み込み「AppStore」で開いてください。 

WOL スマホ版 QRコード

Remoteboot WOLの画面を開いたら「入手」をタップします。

Remoteboot WOL

インストールが終わったらアプリを開きます。「”RemoteBoot”が他社のAppやWebサイトを横断してあなたのアクティビティの追跡することを許可しますか?」を「許可」をタップします。

WOLのアイコン

「+」ボタンからWOLで起動したいパソコンを登録していきます。

WOLの設定

端末の設定は

「Name」は登録名なので自由に名前を付けます。(パソコン名とか)

「IP or HostName」IPアドレスまたパソコン名を入力します。

「MAC Address」マックアドレスを入力します。

MACアドレスの入力

「IP or HostName 」と「MAC Address」がわからない方は「Wake on LAN」を起動して登録したパソコンを右クリックして「Properties」をクリックします。

MACアドレスの設定

「Wake Up」のタブに「MAC Address」と「IP or HostName」が入力されています。

WOL設定画面

設定が完了したらWOLで起動したい名前をチェックを入れて「BOOT selected items」でパソコンを起動することができます。

WOLで起動

まとめ

遠隔地のパソコンを起動できることはさまざまなメリットがあります。今回、パソコンを起動して使う前にGoogle Driveやクラウドストレージのデータの更新を行う紹介でしたが、遠隔地のパソコンのメンテナンスに役に立ちます。「Wake on LAN」 は登録したパソコンにリモートデスクトップで接続する機能などもあります。

リモートデスクトップで接続したくてもパソコン名やユーザー名を覚えていないため接続情報がわからずにパソコンの前に移動するということもなくなります。 「Wake on LAN」 をセッティングしておけばWindows updateやアプリのインストールなども遠隔地で行えて効率的になりますのでオススメです。

改善効果・利用頻度

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