振り返りフレームワークで改善に繋げるKPT法の活用

kpt フレームワーク
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毎日忙しくて全力で働いていることは素晴らしいですが、忙しさの中には無駄な仕事も隠れているかもしれません。忙しすぎると心と体が疲れてしまいますよね。そんな時、一度立ち止まって、「この忙しさの中に無駄はないかな?」と考えてみましょう。

仕事の中には、実は効率が悪かったり、失敗してしまったりすることもあるものです。これらは仕事の生産性を下げる要因になります。仕事の生産性を上げるためには、これらの点を振り返り、改善することが大切です。

日々の仕事を振り返り、改善するために役立つのが「KPT」フレームワークです。

KPTは、「Keep(続けるべきこと)」、「Problem(問題点)」、「Try(次に試すべきこと)」の三つの要素から成り立っています。まずは、うまくいっていること(Keep)を見つけ、次に問題点(Problem)を特定し、最後に新しい改善策(Try)を考えます。

例えば、ある仕事で時間がかかってしまった場合、どの部分が効率的でなかったのかを考え(Problem)、それをどう改善できるかを検討します(Try)。同時に、スムーズにいった仕事の良かった点は続ける(Keep)ようにしましょう。

このKPTの考え方を使えば、仕事の効率が徐々に良くなっていきます。あなたの仕事がより充実し、生産的になることを願って記事にしています。

振り返りフレームワーク KPT法(ケプト)とは

KPTとは日々の仕事を振り返ることによって、取り組んでいる仕事や活動を改善するための手法のひとつです。

Alistair Cockburn氏が提唱した「The Keep/Try Reflection」という手法を元に、日本で発展していったものが「KPT法」だと言われています。

使い方としては、現状を見直すために下の3つの要素に分けて分析を行います。

Keep

よかったこと・継続していくこと・成功したこと、うまくいったこと、喜んでもらったこと

Problem

悪かったこと・失敗したこと・問題だと思ったこと、改善するべきこと

Try

「Problem」で出た問題を抽出して改善して次に挑戦すること

KPTで用意するアイテム

KPTは、一人から複数の人数で行うことができます。コストもさほどかからず付箋とペン、複数で行うときは模造紙やホワイトボードがあれば行えます。

KPTで用意する物

一人で行うときはA4サイズぐらいの紙に付箋を貼って行います。プロジェクトやチームで行うときはホワイトボードもしくは模造紙でおこないます。

オンラインで行うときは「Jamboard」などのツールを使用すると良いと思います。

KPT図形

KPTの目的

KPTの目的は、振り返りによって日々の仕事のやりっぱなしを失くすことです。

チーム・プロジェクト内でお互いの意見の言える場をつくり課題を共有して次に行うことを明確化することです。

KPT目的

KPTのメリット

KPTはチームやプロジェクトで動いている場合に情報共有をする意味で有効です。「KEEP」良かったこと・継続していくことをチーム内に広げていけば、それだけ効果が大きくなります。

「Problem」悪かったことは、課題、改善するべきことは、みんなで共有することによって問題を早期に発見することができます。

いろいろな角度から解決案を考えること「Try」でチーム内の次に挑戦することを明確にします。

KPTのメリット

KPTの進め方 

STEP

最初に「KEEP」(よかったこと・継続していくこと)を付箋に記入して張り出します。

チームで行うときは、貼る前にみんなに付箋の内容を発表してから貼っていきます。全員が発表し終えたら進行役が次のステップへ進めます。

KPT KEEP良かったこと

STEP②

次に「Problem」(悪かったこと・問題だと思ったこと)を記入して付箋を貼り、同じように発表していきます。

なかなか失敗したことなどは大勢の前ではいいづらいかもしれませんが、KPTの目的のひとつに同じ間違いをチーム内で再発させないためにあります。

積極的に情報を共有するようにしましょう。

KPT Problem 悪かったこと

STEP③

最後に、「Try」(次に挑戦すること)を同じように付箋に記入して貼って終わりです。「problem」の問題を改善していくことを「Try」に書くといいでしょう。

KPT Try 次に挑戦すること

STEP

KPTは1日の終わり終礼などの時に行い、次の朝礼の時に必ず「Try」部分を確認して次に挑戦することを明確にします。

KPTを続けて行うときは、次の日などは付箋の色を変更するといいでしょう。付箋が増えてきたら中には同じ内容の物も出てくるので、一週間ぐらいたったら付箋の整理をします。

KPT資料 テンプレート

部署内やチームでKPTを行うときの説明資料にお使いください。

「KPTとは」プレゼン資料

KPTテンプレート(パワーポイントファイル)

まとめ

KPTは、チームやプロジェクトの仕事において、とても役立つツールです。この方法を使うと、チーム内での良い点をみんなで共有し、さらに広げることができます。また、問題点や課題も早い段階でチーム全体で共有することが可能です。

KPTを行うことで、チームメンバーが一緒に仕事を振り返り、お互いの意見を交換する機会になります。これは、チーム内のコミュニケーションを強化するのに最適な方法です。仕事をしていると、終わったら次の仕事に移ってしまって、「この仕事、どうだったかな?」と振り返ることが少ないことがあります。でも、振り返ることはとても大切です。

KPTを使うことで、チームとして仕事を振り返り、改善することができます。仕事をただやりっぱなしにせずに、振り返りを習慣化するために、ぜひKPTにチャレンジしてみてください。チーム全体の成長につながるはずです。

KPT補足

「KPTと合わせて実施したいPDCAについて」

仕事の改善していくフレームワークにPDCA「Plan(計画を立てる)→Do(実行する) →  Check (実行する) → Action (改善) があります。KPTはPDCAの「CheckとAciton」の部分に相当します。Plan(計画)とDO(実行)の部分も併せて実施していきたい場合は、PDCAを合わせて導入するといいでしょう。

特にPDCAは、うまく回らないというケースが多くみられます。KPTを用いることによって「Check」と「Action」が強化されるので強力に改善活動が回りやすくなってきます。